いいお客さんにあった!!ただそれだけで!
2010年 08月 25日
アライバルチェックの1日は長い。当たり前だが、チェックインのない日というのはないので、やってもやってもきりのないアライバルチェック。明日の分が終われば、明後日の分、あさっての分が終われば、其の次の日の分。
エンドレス・・・げんなり・・・
ドバイと言うのは何もかもラストミニッツと言われていて、新しい予約と言うのは次々来て、明日分の予約をいつも当日が前日のギリギリに作るお客さんばっかり!
新しい予約とアライバルチェックは終わりの無いいたちごっこな訳である。
もちろん一定量が終わらなければ帰れない。私の代わりはいないから引き継ぎも出来ない。
まさに孤独でストイックな戦いなのである。
しかもホテルにたった一人の日本人の私。ここで、英語のしゃべれない日本人が来ると一日がつぶれてしまう程忙しくなり、そういうお客さんあっての自分だということも忘れてイライラしてしまう。それでも結局手を抜けない性格なので一生懸命やってしまう私。
ある日、お客さんが日本人を捜しているという事で、のこのこふらふらバックオフィスから出てくると、何ともロマンスグレーで穏やかな笑顔のその人がいた。
其の名はTさん。
彼はもともとお医者さんだったらしいのだが、今は引退して、世界を色々旅行しているらしい。と、あれ、この人、日本語スピーカーを頼んだのに、私の同僚と英語話している?英語話せるじゃん!!と思っていた所、Tさんはかなり下から挨拶をした。
「お忙しいのにすいません。小さなホテルなので日本人の方がいるかどうかはわからなかったんですが、ホテルに来ると、日本人の方にお会いできないかと思って探すんです。やっぱり同じ言葉の方が、話の入って来方が違いますからね。」
なるほど。
どうもドバイが初めてというわけではないらしいのだが、一応一通りの説明をさせてもらった。このTさん、どこがというと何と言えないのだけれど、なんだか、波長がよく私と会う+人をリラックスさせるイオンでも出ているかのような人柄で、一通り話がし終わっても、なんだか、もっとこの人と話してみたい!と思わせてしまうような、不思議ーなお客さんだった。向こうとしても、「おや、これは?」と思う物があったらしく(恋とかじゃないですよ・・・!?)二人でぶらぶら案内もかねてホテルの施設を見せに回りながらお話をさせていただく事に。
普段は日本人の接客なんて、私はあんまり好きではないのに、この時ばかりは、いつまでもこの人と話をしていてもいいような気がしたのだから不思議だった。
最終的には、Tさんがお茶を飲むのに付き合って、ラウンジで一緒に座らせてもらう事に。
どうやら彼は一年の半分以上をホテルに泊まって過ごしているらしかった。あるとき、ドバイのとあるホテルで、同じように日本人のゲストリレーションの人と世間話をしていたらしい。数年後、他の国(どこか忘れてしまいました・・・)のホテルで泊まっていた所Tさんを呼ぶ声が。なんと全く違う国であったにも関わらず、同じホテリアの女性だったのです!同じ笑顔を彼はもちろん覚えていた。さらに数年後、今度はタイのホテル、なんと、またしてもそのホテリアの女性が・・・!!なんとそこにこぎ着けるまでに、彼女は日本人ゲストリレーションの総括責任者にまで上り詰めていたのだとか。また、どこかで。そうやってまた別れて、次は何処で会えるのか楽しみにしていると言う。
色んな国を飛び回りながら、着実に成長して行くその人を見守るのは彼の楽しみでもあるらしい。
私はひと言で言うと圧倒されてしまった。なんて素敵な話だろう。場所が変わっても、同じお客様を同じようにおもてなしをする。何度でも出会う。
「小林さんと次ぎに会うのも、もしかしたら、他の国かもしれないね。」
とっても嬉しい言葉だった。
「いえいえ、私なんかまだっまだです。」
心の底からそう思ってた。毎日細かい失敗したり、英語も完璧じゃないし、接客もクレームの対応もいつまでたっても、うまくやれない私なんて、ホテルにはやっぱりむいていない、ずっと思ってた時期だった。
「僕はね、一年の半分以上をホテルで過ごしているんだ。沢山の日本人のホテリアに会ったよ。すぐやめてしまう人も、その人のように場所が変わっても、何度も会う人もいたよ。
だからね、僕にはわかるよ。君は絶対にいいホテリアになるよ。君は成功する。
僕にはわかる。」
そんなに嬉しい言葉は私がここで働き始めて初めてだった。
もう、ほとんど泣きそうだった。
「またどこかで会おう。」
そういってロマンスグレーのTさんはかっこよく去って行った。
「はい、また会いましょう。絶対に。」
そういってお送りした。
ホテル業は毎日つらい!!日本人はチップも無いし、薄給、重労働、サービス残業エブリデイ!!ボスも同僚もみんな最低って思う日もあるし、毎日大変だ。
でも、ITで働いていてボスに褒められた時よりも、プロジェクト終わったときより、テレフォンオペレーターで働いている時に電話越しに言われたありがとうなんかよりも、一番、いっちばん、私は嬉しかった、
やるぞ!って一番思った。
だから私はまだホテルにいる。時々確認するように、私はTさんの言葉を思い出しながら。
CHINATSUさんが参加されたプログラムはwww.trajal-internship.jp
携帯からはwww.trajal-internship.jp/mb/
エンドレス・・・げんなり・・・
ドバイと言うのは何もかもラストミニッツと言われていて、新しい予約と言うのは次々来て、明日分の予約をいつも当日が前日のギリギリに作るお客さんばっかり!
新しい予約とアライバルチェックは終わりの無いいたちごっこな訳である。
もちろん一定量が終わらなければ帰れない。私の代わりはいないから引き継ぎも出来ない。
まさに孤独でストイックな戦いなのである。
しかもホテルにたった一人の日本人の私。ここで、英語のしゃべれない日本人が来ると一日がつぶれてしまう程忙しくなり、そういうお客さんあっての自分だということも忘れてイライラしてしまう。それでも結局手を抜けない性格なので一生懸命やってしまう私。
ある日、お客さんが日本人を捜しているという事で、のこのこふらふらバックオフィスから出てくると、何ともロマンスグレーで穏やかな笑顔のその人がいた。
其の名はTさん。
彼はもともとお医者さんだったらしいのだが、今は引退して、世界を色々旅行しているらしい。と、あれ、この人、日本語スピーカーを頼んだのに、私の同僚と英語話している?英語話せるじゃん!!と思っていた所、Tさんはかなり下から挨拶をした。
「お忙しいのにすいません。小さなホテルなので日本人の方がいるかどうかはわからなかったんですが、ホテルに来ると、日本人の方にお会いできないかと思って探すんです。やっぱり同じ言葉の方が、話の入って来方が違いますからね。」
なるほど。
どうもドバイが初めてというわけではないらしいのだが、一応一通りの説明をさせてもらった。このTさん、どこがというと何と言えないのだけれど、なんだか、波長がよく私と会う+人をリラックスさせるイオンでも出ているかのような人柄で、一通り話がし終わっても、なんだか、もっとこの人と話してみたい!と思わせてしまうような、不思議ーなお客さんだった。向こうとしても、「おや、これは?」と思う物があったらしく(恋とかじゃないですよ・・・!?)二人でぶらぶら案内もかねてホテルの施設を見せに回りながらお話をさせていただく事に。
普段は日本人の接客なんて、私はあんまり好きではないのに、この時ばかりは、いつまでもこの人と話をしていてもいいような気がしたのだから不思議だった。
最終的には、Tさんがお茶を飲むのに付き合って、ラウンジで一緒に座らせてもらう事に。
どうやら彼は一年の半分以上をホテルに泊まって過ごしているらしかった。あるとき、ドバイのとあるホテルで、同じように日本人のゲストリレーションの人と世間話をしていたらしい。数年後、他の国(どこか忘れてしまいました・・・)のホテルで泊まっていた所Tさんを呼ぶ声が。なんと全く違う国であったにも関わらず、同じホテリアの女性だったのです!同じ笑顔を彼はもちろん覚えていた。さらに数年後、今度はタイのホテル、なんと、またしてもそのホテリアの女性が・・・!!なんとそこにこぎ着けるまでに、彼女は日本人ゲストリレーションの総括責任者にまで上り詰めていたのだとか。また、どこかで。そうやってまた別れて、次は何処で会えるのか楽しみにしていると言う。
色んな国を飛び回りながら、着実に成長して行くその人を見守るのは彼の楽しみでもあるらしい。
私はひと言で言うと圧倒されてしまった。なんて素敵な話だろう。場所が変わっても、同じお客様を同じようにおもてなしをする。何度でも出会う。
「小林さんと次ぎに会うのも、もしかしたら、他の国かもしれないね。」
とっても嬉しい言葉だった。
「いえいえ、私なんかまだっまだです。」
心の底からそう思ってた。毎日細かい失敗したり、英語も完璧じゃないし、接客もクレームの対応もいつまでたっても、うまくやれない私なんて、ホテルにはやっぱりむいていない、ずっと思ってた時期だった。
「僕はね、一年の半分以上をホテルで過ごしているんだ。沢山の日本人のホテリアに会ったよ。すぐやめてしまう人も、その人のように場所が変わっても、何度も会う人もいたよ。
だからね、僕にはわかるよ。君は絶対にいいホテリアになるよ。君は成功する。
僕にはわかる。」
そんなに嬉しい言葉は私がここで働き始めて初めてだった。
もう、ほとんど泣きそうだった。
「またどこかで会おう。」
そういってロマンスグレーのTさんはかっこよく去って行った。
「はい、また会いましょう。絶対に。」
そういってお送りした。
ホテル業は毎日つらい!!日本人はチップも無いし、薄給、重労働、サービス残業エブリデイ!!ボスも同僚もみんな最低って思う日もあるし、毎日大変だ。
でも、ITで働いていてボスに褒められた時よりも、プロジェクト終わったときより、テレフォンオペレーターで働いている時に電話越しに言われたありがとうなんかよりも、一番、いっちばん、私は嬉しかった、
やるぞ!って一番思った。
だから私はまだホテルにいる。時々確認するように、私はTさんの言葉を思い出しながら。
CHINATSUさんが参加されたプログラムはwww.trajal-internship.jp
携帯からはwww.trajal-internship.jp/mb/
by intern5
| 2010-08-25 05:05