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スプレーと神様。

後日談。

因にスプレーを噴射された私のルームメイトの心情はやはり穏やかではなかった。私のルームメイト、マヤ、インドネシア人歴26年、売られた喧嘩は買います。

スプレー散布の後、とっとと出て行ってしまったスプレーにただならぬ怒りを覚えるマヤ。

なんと、スプレーの部屋の前に、超でかい殴り書きの紙を貼った。

「帰ったら私の部屋に来てノックしなさい。話があります!!!」

っていうか、その紙自体結構怖い。

落ち着いて冷静になったスプレーは、すっかり謝罪体勢できたらしい。

スプレー「さっきは頭に血が上って悪かったわ。」
マヤ「あんた、一体何のつもりよ!!」
スプレー「・・・」
マヤ「私だって、私の地方の料理に独特のかおりがあるのは知ってるし、それにはあなたにとっては厳しいって言うのもわかるわ。でも、物には言い方って物があるんじゃないの!!そんなに嫌なら、あなたが部屋にいる時にはこの料理は作らないから、「今部屋にいます」とでもいちいち外に書いておく事ね!!」

バッタン!!(ドア締め)

マヤ「まったく、頭に来ちゃうわ、彼女はビッチよ!!」
千夏「確かに衝撃的な話だね・・・。でも、あんさんの迫力にも私は結構びっくりしたよ。(いつも穏やかでおとなしいのに)」
マヤ「ああ゛ーーー!!頭に来る。もうこんなフラット引っ越したいよー!!」
千夏「えー!!やめてよ!!私はあんさんと一緒に住みたいよ。」
マヤ「うん、私も千夏とは快適に過ごせるけど、あいつは許せーん!!じゃ、兎に角、日曜日なので教会行って来ます。」
千夏「はいよー。いってらっしゃーい。」

キリスト教の彼女はとことこと教会に出かけて行った。

帰って来たら複雑な顔をしている、マヤ。

マヤ「複雑なの・・・!!」
千夏「何が?」
マヤ「神父様はね、何者に対しても、隣人を許す事をしなさい、っていうのよ。でも、あいつはムカつくわ!!困っちゃう。どうしたらいいの!!」

キリスト教の基本理念は、人を許す事だ。

本気で困ってるから可愛い。私は無宗教だから、性格の矯正は自分でするしか無いけど、宗教を持っている人は、一生神様の生徒なのだ。

その後も複雑な思いがあるのか、目の端をぱしぱしさせながら(落ち着かないみたい)マヤはスプレーに「How are you?」などと声をかける。

偉い!!偉すぎるよ、あんた!!

がんばれ、マヤ!!


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by intern5 | 2010-12-06 23:08

Different is Beautiful


これ、正しい英語なのか、ちょっとわからないのですが、最近あったちょっといい話。ちょっと長いです。

私のフラットは6人でシェアをしているのですが、いつの間にか、メンバーは、他のフラットに移ったり、辞めて行ったりと、二年もたつと、私が一番の古株になっていた。思えば、他のフラットに比べると、特別大きなトラブルもなく、うまくやって来たと思う。
ちなみに、今まで一緒に住んだ国籍は、
中国人、韓国人、タイ人、インドネシア人、フィリピン人、モロッコ人、スリランカ人、ブラジル人、スペイン人。
ワールドワイドです。

人種差別撤廃!なんて言いながらも、白人ってクール!っていう謎の思想が私にもあったのか、私はここに来る前は、ヨーロッパ人といっぱい友達になりたい!!なんて愚かな事を考えていた。

そしてその日は来たのだ!!

おもえばそれは6ヶ月前。

私のフラットは、フィリピン人、タイ人、中国人で住んでおり、なかなか平和な日々を過ごして来た。
そこにフィリピン人のシェアで新しく入ってきたのが、ブラジル人!

日本人からするとブラジル人なんて行っても白人なのか黒人なのかもよくわからないかもしれないが、彼女はブラジル人とドイツ人のハーフで、スイスの名門ホテル学校を出た英語、ポルトガル語、ドイツ語を流暢に話す、まさに将来が約束されたキャリアウェメンの白人。しかも顔もかわいい!!

生活がすれ違って、一緒に住んでいるのに、家で、会う事も無く、すれ違いの多い日々。

やっと会えたと思ったら、挨拶も無しに急にひと言。

「まったく、このフラットホコリだらけでいやになっちゃう。」

がびーん、Nice to meet youとか義理でも言っておこうよ!!思っていたのと全然違う!!

この彼女、何が不満なのか、ことあるごとに人事部に文句をたらし、約一週間後には、なんと彼女と部屋をシェアをしていたフィリピン人の子も、彼女には耐えられない!!と引っ越してしまう始末。ひえー!!私の平和な生活が・・・!!そしてことあるごとに、ふせんで「皆さん、掃除を心がけましょう」「この冷蔵庫、汚すぎ。掃除しなさい。」等と張り紙をする始末で、ちっとも可愛く無い!挙げ句の果てには、彼女独特のセンスで、天井に穴を開けて、謎のすだれをつけてみたり、気味の悪いタペストリーをぶら下げてみたり、謎の壷を飾ったり、なんだか、既に枯れかかった植木を飾ってみたり、本人はやりたい放題。気がつけば植木が6個似もなっており、フラットがジャングルのように・・・!

頭来たぜ!!大体これやれ、あれやれって言う割には自分もやって無いじゃないか!!というわけで、私も文句を言わせてもらった。何事もこっちでははっきり言わないと負けるだけである。

「ちょっと、ヴィヴィアン!!張り紙って言うのは感じが悪すぎるよ。言いたい事があるなら、直接言ったらどうなの!」

かなり喧嘩をする気で言ったのだが・・・

「オーゥ、千夏ぅ、ごめんね、忙しくて全然会えないから言うチャンスが無くて〜。」

ん?なんか感じが違う!っていうか、これじゃ、喧嘩も出来ない?

「うん、じゃあ、張り紙はもうやめてね、私も整理整頓きちんとするから。」
「わかった。」

やれやれ、と思ったら・・・帰宅後、早速また張り紙が!!

’’鏡が汚いので、磨いておくように’’

お前がやれーーーーーーーーー!!

言っても敢えてやっているなんて、どんな性悪だよ!!というわけで、私はその後も暫く、彼女を影で性悪と呼んでいた。そして、性悪の友人もまた性悪らしく、一緒に住みだしたスペイン人も感じが悪い。

あるとき私のルームメイトが料理を作っていた所、突然この性悪のルームメイトが部屋から飛び出し、

「料理する時は窓開けろって言ってるでしょ!!」とスクリーム。

窓をフルにオープンしてもまだ物足りない彼女は部屋に戻ってドアをバタン!!!!と締め、それでもまだ飽き足らず、再び飛び出し、なんと料理している彼女の前で、消臭スプレーを撒きだした。

その後の彼女のあだ名、スプレー。

「全く、やになっちゃうよ、あの二人!!」いつものようにスリャワンに愚痴る血気の多い私。
「大体部屋もジャングルみたいだし、あんな枯れ木、何がいいのか、わからない!!センス悪すぎだよ!!」
血気のなさすぎる、おだやかーな、スリャワンは、ちょっとうーん、と考えてこう言った。
「ねえ、千夏、僕は、そんなにあの植木が悪いなんて実は思ってないし、彼女だって、そんなに悪い人には見えないんだ。」
「えー?」
「僕は前に彼女と話をした事があるけど、彼女はバリが大好きなんだよ。緑の中で落ち着くのが大好きなんだって。」
「そんなタイプにはみえないけどね・・・」
「ねえ、確かにこのすだれも植木も千夏は好きじゃないかもしれないけどね、でも、世の中の人がみんな同じ物が好きだったら、面白く無いと思うんだ。世の中の人がみんながピンクが好きだったら、町中はピンクだらけになってしまうでしょう。そうしたら、多分、もう、僕たちはピンクが綺麗な色とは思わないと思うんだ。だから、Different is beautiful, 人それぞれ違うって言うことは僕は美しい事だと思うよ。この植木だって、彼女の事だって、千夏もきっといつか好きになれるよ。」

そんな完璧な事を言われたら、私はもう何とも言えないよ。私はすっかり黙ってしまった。本当にそうだ。でも頭ではわかるけど、やっぱりむかつく!!そして枯れ木はやはり汚い!!と思っていたし、その後も何度か抗議をして、冷戦状態になったりしていた。

そんな冴えない植木も、枯れかけだったのが次第には、完全に枯れ木になってしまい、好きになる前に、裸の気になってしまった。一個の鉢植えは、なんと、つるを支えていた棒だけになってしまい、もはや陳列する意味さえ感じられない。でも、何が起きたと思います?ほら!!また緑が!!

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え?奇跡?何故、またが草が生えてるの?って思ったら、なんとこの緑の正体は、100圴一などで売っている、あの造花!!うける!!一体誰が?と思ったら、なんと私のルームメイトが犯人。

「裸のままだとかわいそうでしょ。」

そうきたか!!

そのとき、でも、私は思い当たったのです。

うちのフラットには、枯れ木を持って来ちゃう人が住んでいる。そうして、それを醜くて、理解できないとおもう私がいる。けれど、それを面白いと思って、再び生き返らせる人も住んでいて、そして、それを面白いと思う私がいる。

何事も決めつけない事だ。

ちなみにその後、激戦の一途をたどると思っていたスプレーと性悪だが、意外とそうでもなかった。あるとき、リビングで、日本からのお土産をルームメイトにあげていたら、たまたま仕事から帰って来た彼ら。その場に居合わせたので仕方ないとお菓子をあげると、大喜び。その場で少し会話をしてみたのだけど、そう悪い人でもなかった。

その後、リビングで英語の本を読んでいた時にも、どうしてもわからないところがあり、スプレーと性悪にしかたなく聞いてみたら、なんと、ネイティブスピーカの彼らはもの凄く丁寧に、説明をしてくれた。

「いつも、千夏は読書、頑張っているよね。応援するから、わからないことがあったら、いつでもうちの部屋、ノックしてくれればいいよ。」

とのひと言。

人ってよく知ってみるまでわからない物です。

ちなみに実はインテリアをいじるのが大好きだった私のルームメイトは、リビングにこんなに綺麗なクリスマスツリーを飾ったんですよ。そんなわけで、浮き沈みもあるけどやっぱりおもしろい、シェア生活。味有りすぎのタロワニヤ2号室へようこそ。

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by intern5 | 2010-11-29 04:13